国際ロータリー第3690地区 地区大会

祝  辞

皆様おはようございます。新型コロナの流行により貴国との交流が途絶えておりましたが、本日は3年ぶりに国際ロータリー3690地区2022-23年度地区大会がRI会長代理 崔海相(Choi Hae Sang)様を迎え、かくも盛大に開催されますことに、国際ロータリー第2710地区を代表し、心よりお慶び申し上げます。

 

私はガバナーの石川良興です。こちらはガバナーエレクト井内康輝です。ガバナーノミニー上田文雄です。通訳の韓国馬山市出身の金卒姫です。韓国の高校を卒業後、徳山大学に入学し、米山奨学生として私がカウンセラーをし、大学を卒業後、現在横浜で働いています。

 

米山奨学生とは、日本の大学に在学中の中国、韓国、台湾出身者を初めアジアの学生を中心に外国人を対象に毎年900名に奨学金を月100万ウオン支給している制度です。

 

韓国の方は55年の間、4712名の方に援助をしてきました。72名はロータリアンになっています。

 

日本と韓国の交流は長い歴史があります。日本と韓国の間に横たわる玄界灘は荒い海です。

しかし、古代人は、そうした釜山と対馬49kmの荒海を、越えられない壁と感じることはありませんでした。新たな世界を切り開くために、挑戦し、乗り越えて来たのです。

 

日本に見られる古墳の形態である前方後円墳が、韓国の全羅道地域でも発見されたことが近年話題となっています。これは、すでに5世紀後半に玄界灘を行き来する人々が多かったことを如実に示しています。

 538年百済王国の聖明王は我が国に仏教や文字を伝えたと記録が残っております。また6~7世紀新羅の時代には、日本から遣新羅使を27回送り、新羅からは新羅使を日本に38回往来をしていました。

 

2002年322韓国を公式訪問した小泉総理は、金大中(キム・デジュン)韓国大統領との間で首脳会談を行い、両首脳は、「ワールドカップ杯共催と日韓国民交流年である。」と共同声明を発表しました。

 

その夜、開かれた韓国金大中大統領による歓迎晩餐会では小泉総理は、『中近世になって、韓国の文化の高さを日本に知らしめたのは、15世紀から19世紀の長きにわたって続いた朝鮮通信使でした。

 

江戸時代には、朝鮮通信使が江戸まで往復する6ヶ月の間、各地で日本の儒学者や文人、画家、医者などと交流し、当時の我が国の文化人や庶民達に大きな影響を与えたのです。


 このような朝鮮通信使とふれあった一人に対馬藩の儒学者雨森芳洲がいました。当時の日韓両国間には、友好関係を欲しつつも、互いに不信感が色濃く残っていました。そうした中で、朝鮮通信使の応対に努めた彼は、通信使と議論をたたかわせつつ、最後には互いに別れがたい関係を築いたのです。


 彼は、35才の時から3年間釜山に滞在し、韓国語を始めとして、韓国の歴史や風俗を深く学びました。こうしたなかで、彼は、民族固有の文化のもつ価値を深く知るようになりました。

 

そして、互いを尊重しあい、信頼関係を大事にする「誠信の交わり」こそが韓国に対する基本であると確信するに至りました。このような姿勢こそ、今日の我々が学ぶべき姿だと言えましょう』と演説しています。

 

最近は、韓国の食文化が、めざましい勢いで日本の家庭に定着しただけでなく、韓国の映画、ファッション、音楽などが日本の国内で高い評価を得ています。韓国における日本大衆文化の段階的開放政策が、このような傾向にさらに拍車をかけました。

 

貴地区と私共の地区が姉妹縁組を締結して早や40年の歳月が過ぎようとしています。これからも3690地区と2710地区との姉妹縁組締結書を継続して、今まで以上に地区内に担当委員会を設置して、親密に国際交流、青少年、平和と環境問題などにも協力し発展したいと希望します。

 

終わりに 李廷祐(Jungwoo Lee) 総裁申東成(Dongseong Shin) 次期総裁、金貞鍋準備委員長様にお礼を申しあげますと共に、3690地区の益々のご発展を祈願してご挨拶といたします。

gomasunida.国際ロータリー第2710地区

ガバナー 石 川 良 興